ダイキンのストリーマ技術|オミクロン株をはじめとした新型コロナウイルスの様々な変異株に対する不活化効果を実証

実験結果

ストリーマ技術には、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株であるオミクロン株、アルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株に対する不活化効果があることを、大阪大学微生物病研究所 感染機構研究部門 ウイルス感染制御分野の塩田達雄教授および佐々木正大助教と共同で実証しました。

試験の結果、ストリーマを2時間照射することで、新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株は、自然減衰と比べて99.9%以上不活化することが確認できました。また、ストリーマを4時間照射することで、アルファ株、ベータ株、ガンマ株は自然減衰と比べて99.9%以上、デルタ株は自然減衰と比べて99.8%不活化することが確認できました。

試験用ストリーマ発生装置を用いた実証結果です。実機・実使用環境によるものではありません。

自然減衰と比べたオミクロン株の残存率

自然減衰と比べたオミクロン株の残存率

自然減衰と比べたアルファ株の残存率

自然減衰と比べたアルファ株の残存率

自然減衰と比べたベータ株の残存率

自然減衰と比べたベータ株の残存率

自然減衰と比べたガンマ株の残存率

自然減衰と比べたガンマ株の残存率

自然減衰と比べたデルタ株の残存率

自然減衰と比べたデルタ株の残存率

  • 出典:大阪大学微生物病研究所 感染機構研究部門 ウイルス感染制御分野 塩田達雄教授および佐々木正大助教「新型コロナウイルス変異株に対するストリーマ放電による不活化効果」

試験機関

大阪大学微生物病研究所 感染機構研究部門 ウイルス感染制御分野 塩田達雄教授および佐々木正大助教の研究グループ

試験方法

新型コロナウイルス変異株のhCoV-19/Japan/TY38-873/2021株(オミクロン株)、hCoV-19/Japan/QHN002/2020株(アルファ株)、hCoV-19/South Africa/KRISP-EC-K005321/2020株(ベータ株)、hCoV-19/Japan/TY7-503/2021株(ガンマ株)、hCoV-19/USA/PHC658/2021株(デルタ株)を使用した。BSL-3施設内の安全キャビネットに約31Lのアクリル製ボックスを2個置き、一方にストリーマ放電装置を設置した。両ボックス内に6ウェルプレートを乗せたシーソーシェーカーを置き、プレートの各ウェルにウイルス液0.5mlを入れた。シーソーシェーカーで攪拌しながら一方の6ウェルプレートにストリーマ照射を行った。1、2、4時間後にウイルス液を回収し、Vero E6/TMPRSS2細胞を用いてTCID50法によりウイルス価を測定した。

マメ知識

空気清浄機のフィルターにウイルスが潜んでいる?

新型コロナウイルスの主な感染経路は「接触」と「飛沫」ですが、「空気感染(飛沫核感染)」を引き起こす可能性も示唆されています。
こうした感染経路を考えると、部屋の空気をきれいにする空気清浄機の役割は重要です。ただ、ここで見落とされがちなのが「フィルター内に付着したウイルス」の存在。
感染性を持ったままのウイルスがフィルターに付着している可能性もあるため、 フィルター交換の際は気をつけるようにしましょう。

フィルター

新型コロナウイルスの変異株

一般的にウイルスは増殖や感染を繰り返す中で少しずつ変異していきます。2022年1月現在、新型コロナウイルスの「懸念される変異株(VOC)」は5つあります。

懸念される変異株(VOC):主に感染性や重篤度が増す・ワクチン効果を弱めるなど性質が変化した可能性のある株のこと。
VOC=懸念される変異株