ストリーマ研究所 空気のマメ知識 お部屋の空気がにおうのはなぜ?
ニオイの意外な正体とエアコンとの関係

きれいにしているつもりなのに、何だかお部屋の空気がにおう。そんな経験をしたことがある人は多いはず。ニオイの原因は生活の中に数多く存在しますが、案外見落としがちなのがエアコン内部にいるニオイの原因菌。お部屋のイヤなニオイを解消するためにも、ニオイとエアコンの関係についてご紹介します。

お部屋がにおう…その原因のひとつは意外にも菌!

きれいにしているつもりなのに、何だかお部屋がにおう。その原因には、食べ物やタバコ、人間やペットの体臭など、さまざまな要素が関係していますが、意外と知られていない原因のひとつが菌。
ただ、菌がニオイの原因と言っても、菌そのものにニオイがあるわけではありません。実は、菌がホコリやゴミ、カビなどを栄養源として繁殖する過程で、イヤなニオイを発生させているのです。汗そのものにニオイはなくても、汗がついた服を放置しておくと菌が繁殖し、イヤなニオイがしてくるのと同じです。
その中でも見落としがちなのが、エアコン内部に潜むニオイの原因菌。「エアコンをつけたら何だかイヤなニオイがした」という経験がある人も多いと思いますが、それは菌が増殖してイヤなニオイを発生させているからかもしれません。

お部屋がにおう原因|食べ物や料理、タバコ、人間の汗や皮脂、ペットの体臭、エアコン内部に潜むニオイの原因菌

なぜ、増える? エアコン内部に潜むニオイの原因菌

エアコンは空気を吸い込み、フィルターでホコリを取り除くため、ホコリや汚れが溜まりやすい構造になっています。また、梅雨や夏場に冷房・除湿運転をすると、空気中の水分をエアコン内部に取り込むため、湿気やホコリが好物のカビが発生しやすい条件が整いがち。カビをエサにするエアコン内部のニオイの原因菌にとっては、まさに天国のような環境なのです。
その原因菌たちの正体は、バシルスやセラチア、アースロバクター。フィルターのホコリを掃除してもニオイが消えない場合は、目には見えないこれらの原因菌がエアコン内部に潜んでいる可能性があります。

カビをエサにするニオイの原因菌|バシルス、セラチア、アースロバクター

菌だけじゃない! エアコンはニオイの温床!?

エアコンはその構造上、汚れやニオイを吸収しやすいため、さまざまなニオイが混ざり合って悪臭になることもしばしば。特にキッチン付近に設置しているエアコンは、油分を含んだ空気や食品のニオイを吸い込むことが多いため注意が必要です。
また、汚れたエアコン内部では、ニオイの原因菌とともにカビ菌も繁殖しています。それらがエアコンの風に乗って部屋中へ広がると、アレルギーや肺の病気の原因になることもあるため非常に危険です。自分で掃除できる範囲はこまめに掃除を行い、自分で掃除できないエアコン内部はプロに依頼するなど、エアコンがニオイや菌の温床にならないよう清潔に保ちましょう。

手軽にできる! エアコンお手入れのひと工夫

エアコンはこまめなお手入れが大切ですが、フィルターやフラップなどの掃除以外にも手軽に実践できるお手入れ方法があります。まず、エアコン内部にホコリや菌が溜まらないよう、エアコンを使わない時期でも月に一度は送風運転を行いましょう。そして、梅雨や夏場に冷房・除湿運転した後は、湿気を好むカビ菌の発生を抑えるためにも、すぐには電源を切らず1時間ほど送風運転して、エアコン内部を乾燥させるようにしましょう。普段の生活の中で手軽にできることなので、お部屋の空気のニオイ対策にぜひ役立ててください。

POINT!

  • お部屋の空気がにおうのは、エアコン内部に潜む菌が原因のひとつ。
  • エアコン内部はニオイの原因菌が繁殖しやすい環境が整っている。
  • 放っておくと、ニオイだけじゃなく健康被害の懸念もあるため注意が必要。
  • 送風運転を賢く使って、手軽にできるニオイ対策を心掛けましょう。